トイレの排水音がうるさい原因は「配管」?マンション・木造でもできる遮音工事と費用相場


深夜の静まり返った家の中に響き渡る「ゴォーッ」という激しい排水音。

義母や家族がトイレを使うたびに、まるで自分のすぐ耳元で水が流れているような音に驚いて目が覚めてしまう……。そんな経験はありませんか?

実は、トイレの音がうるさい最大の原因は、便器そのものよりも**「壁の中にある配管」**にあることが多いのです。特にマンションや木造戸建てでは、構造上の理由で音が伝わりやすくなっています。

この記事では、トイレの排水音が響くメカニズムから、後付けでできる遮音工事の内容、そして気になる費用相場までをプロの視点で徹底解説します。


1. なぜトイレの排水音は「壁」を突き抜けて響くのか?

トイレの音がうるさい原因は、大きく分けて2つの「音の伝わり方」にあります。

空気伝搬音(くうきでんぱんおん)

水が流れる音が空気を震わせて伝わる音です。ドアの隙間や換気口から漏れて聞こえます。

固体伝搬音(こたいでんぱんおん)

排水音がうるさい一番の正体はこちらです。

水が排水管を通る際の振動が、配管を固定している支持金具を通じて壁や床の構造体に伝わり、家全体に響きます。特に、排水管が寝室の壁の裏を通っている間取りでは、壁全体がスピーカーのような役割を果たしてしまい、音が大きく増幅されるのです。


2. 【マンション・木造別】排水音が響きやすい理由

マンションの場合

近年のマンションは気密性が高いため、一度発生した音が外に逃げず、配管が通っている「パイプスペース(PS)」という空間内で反響しやすくなります。上の階の排水音が自分の部屋のトイレから聞こえるのも、この空間を通じた音の伝播が原因です。

木造戸建ての場合

木造は鉄筋コンクリート造に比べて密度が低いため、振動が伝わりやすいという性質があります。特に2階にトイレがある場合、1階のリビングや寝室の天井裏を通る排水管の音が、ダイレクトに生活空間へ響いてしまいます。


3. 効果絶大!排水管の「遮音工事」とは?

「もうこの音は構造上、直らないのでは?」と諦める必要はありません。後付けでできる効果的な工事がいくつかあります。

排水管への遮音シート巻き付け

最も一般的で、費用対効果が高い方法です。既存の壁の一部を解体して中の排水管を露出させ、音を遮る「遮音シート」と、振動を吸収する「吸音材」がセットになった特殊なシートを配管に巻き付けます。

防音壁への改修

トイレと寝室の間の壁を一度取り払い、壁の内部にグラスウールなどの吸音材を詰め込み、さらに遮音性の高い石膏ボードを二重に貼る工事です。


4. 気になる費用相場と工事期間

リフォーム業者に依頼した場合の一般的な目安です。

(※2026年などの特定の時期を問わず、一般的な市場価格に基づいています)

工事内容費用相場(目安)施工期間
排水管の遮音シート巻き5万円 〜 15万円1日 〜 2日
壁・天井の防音化(1面)15万円 〜 30万円2日 〜 4日
防音ドアへの交換15万円 〜 25万円1日
低騒音トイレへの交換15万円 〜 50万円半日 〜 1日

ポイント

排水管の工事をする際は、壁を壊す必要があるため、内装(壁紙)の張り替え費用も含まれるのが一般的です。壁紙を新しくするタイミングで行うと、トータルのコストを抑えることができます。


5. 工事以外で排水音を小さくする工夫

「すぐに工事は難しい」という場合に、今すぐ検討できる代替案です。

  • 消音(サイレント)タイプの便器に変更

    最新の節水型トイレは、水流を渦巻き状にして静かに流す「トルネード洗浄」などが採用されており、洗浄音そのものが旧式より数デシベル抑えられています。

  • トイレ用擬音装置(音姫など)の設置

    排泄音そのものが気になる場合は、擬音装置を設置することで、他の音が気にならないように心理的なカモフラージュが可能です。


まとめ:静かな夜を取り戻すために

トイレの排水音は、個人の努力(静かに流すなど)だけでは解決できない「建物の問題」です。義母や家族に「静かにして」とお願いしても改善されないのは、彼らの使い方のせいではなく、壁の中の配管が剥き出しのままだからかもしれません。

配管への遮音工事は、一度行えば半永久的に効果が持続し、家族全員の睡眠の質を劇的に向上させます。

まずは地元のリフォーム店や水道業者に「排水管の遮音シート施工ができるか」を相談し、見積もりを取ることから始めてみてはいかがでしょうか。静かな夜は、適切な「防音の知識」で手に入れることができます。




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