ポータブルトイレの介護保険適用はいつ?購入費用の負担を抑える申請手順と注意点
「夜間のトイレが不安になってきたけれど、ポータブルトイレって介護保険で安く買えるの?」「先に買ってしまっても後からお金は戻ってくる?」
介護生活を支える心強い味方であるポータブルトイレ。実は、正しい手順を踏めば自己負担1割〜3割という非常に軽い負担で購入できることをご存知でしょうか。
しかし、介護保険の制度は少し複雑です。「知らずに先に買ってしまったために全額自己負担になった」という失敗談も少なくありません。
この記事では、ポータブルトイレを介護保険でお得に購入するための条件や、具体的な申請の流れ、注意すべきポイントをわかりやすく解説します。この記事を読めば、手続きの不安が解消され、スムーズに準備を進められるようになります。
ポータブルトイレは「特定福祉用具」として保険適用の対象
介護保険では、ポータブルトイレは**「特定福祉用具」**というカテゴリーに分類されます。これは、他人が使用したものを再利用するのが衛生的にためらわれる「使い切り」に近い性質の用具が対象です。
介護保険が適用される条件
以下の条件をすべて満たしている場合、保険給付の対象となります。
要介護認定(要支援1・2、または要介護1〜5)を受けていること
都道府県の指定を受けた「指定福祉用具販売事業者」から購入すること
本人の身体状況や住環境から、その用具が必要であると認められること
※認定を受ける前や、指定を受けていない一般のホームセンター・通販サイトで購入した場合は、全額自己負担(10割負担)となりますので注意が必要です。
どのくらい安くなる?費用負担の仕組み
介護保険を利用すると、1年間(4月〜翌3月)で合計10万円(税込)までの購入費用に対して、所得に応じた給付が受けられます。
| 本人の負担割合 | 10万円の製品を購入した場合の自己負担 |
| 1割負担の方 | 10,000円 |
| 2割負担の方 | 20,000円 |
| 3割負担の方 | 30,000円 |
もし合計額が10万円を超えた場合は、超えた分だけが全額自己負担となります。多くのポータブルトイレは数万円〜数種類あるため、ほとんどのケースでこの範囲内に収めることが可能です。
失敗しないための申請手順:5つのステップ
お金の支払い方には「一度全額払って後で戻ってくる(償還払い)」と「最初から自己負担分だけ払う(受領委任払い)」の2種類がありますが、一般的な流れは以下の通りです。
ステップ1:ケアマネジャーに相談する
まずは担当のケアマネジャーに「ポータブルトイレを検討している」と伝えましょう。本人の身体状況に最適なタイプのアドバイスをもらえるだけでなく、後の申請で必要となる「理由書」の作成もスムーズになります。
ステップ2:指定の販売事業者を選ぶ
ケアマネジャーに紹介してもらうか、自治体のリストから指定を受けた販売店を選びます。専門知識を持った「福祉用具専門相談員」が、実際に使う場所や使い勝手を確認してくれます。
ステップ3:福祉用具販売計画を作成してもらう
専門相談員が、なぜそのポータブルトイレが必要なのかを記した「計画書」を作成します。これが申請に不可欠な書類となります。
ステップ4:商品を購入・支払い
商品を受け取り、代金を支払います。この際、**宛名が「本人フルネーム」で、品名が明記された「領収書」**を必ず受け取ってください。
ステップ5:自治体へ支給申請を行う
必要書類を揃えて、お住まいの市区町村の介護保険窓口へ申請します。
介護保険居宅介護(介護予防)福祉用具購入費支給申請書
領収書(原本)
パンフレットの写し(購入した商品の定価や型番がわかるもの)
特定福祉用具販売計画書の写し
申請から1〜2ヶ月ほどで、指定した口座に給付金が振り込まれます。
購入前に必ず確認したい3つの注意点
せっかくの制度を無駄にしないために、以下のポイントは必ず押さえておきましょう。
1. 「同一種目」の再購入は原則できない
ポータブルトイレは、原則として一生に一台、あるいは耐用年数を超えない限り再購入に保険は使えません。ただし、「介護度が著しく重くなった」「故障して修理不能になった」などの特別な事情がある場合は、例外的に認められることがあります。最初の一台選びが非常に重要です。
2. 中古品やオークションは対象外
「安く済ませたいから」と中古ショップや個人売買で購入したものは、たとえ指定機種であっても介護保険の対象にはなりません。必ず「指定事業者」からの新品購入が条件です。
3. 入院中・入所中は利用できない
病院に入院中や、介護保険施設に入所している間は、自宅での生活を想定した福祉用具の購入は原則として認められません。退院・退所が決まり、自宅での環境整備が必要になったタイミングで相談を始めましょう。
まとめ:早めの相談が「家計」と「安心」を守る
ポータブルトイレの購入に介護保険を適用できれば、家計への負担を最小限に抑えつつ、質の高い製品を導入することができます。
最も大切なのは、**「自分で勝手に判断して購入する前に、まずはケアマネジャーに相談すること」**です。プロの視点で選ぶことで、ご本人にとっても使いやすく、介助する家族も楽になる最適な一台が見つかります。
「最近トイレが間に合わないことが増えた」「夜中に転びそうで怖い」と感じたら、それはポータブルトイレを検討するサインかもしれません。まずは制度を賢く利用して、安心できる暮らしの準備を始めてみませんか。
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