危険!ペーパータオルをトイレに流すと詰まる理由と正しい対処法
「しまった、ペーパータオルをトイレに流してしまった…」
そんな経験はありませんか?一見、トイレットペーパーと似ているペーパータオルですが、安易に流してしまうと、とんでもないトイレ詰まりを引き起こす可能性があります。
この記事では、なぜペーパータオルを流すとトイレが詰まるのか、その根本的な違いとメカニズムをわかりやすく解説します。もう二度とトイレを詰まらせないための知識を身につけましょう!
トイレットペーパーとペーパータオルの決定的な「紙の構造」の違い
ペーパータオルとトイレットペーパーは、見た目が似ていますが、その違いは「紙の繊維」と「製造方法」にあります。
トイレットペーパー:水に溶けるように作られている
トイレットペーパーは、トイレに流すことを前提として作られています。紙の繊維が短く、水に触れるとすぐに繊維同士の結合が弱まり、バラバラに崩れるように設計されています。
これが、トイレットペーパーが排水管をスムーズに流れていく理由です。
ペーパータオル:水に濡れても破れないように作られている
一方で、ペーパータオルは、濡れた手や台所を拭くために作られています。そのため、水を含んでも簡単に破れないように、繊維が長く、非常に丈夫に作られています。
さらに、ペーパータオルの製造過程では、「湿潤紙力増強剤」という薬品が使われています。この薬品が、繊維同士の結合を強力に保つ役割を果たしているため、水に浸けても溶けないのです。
なぜペーパータオルがトイレを詰まらせるのか?
この「水に溶けない」という性質が、トイレ詰まりの原因です。
ペーパータオルをトイレに流すと、排水管のカーブや狭い部分で水の流れが悪くなり、蓄積されていきます。水でふやけても形を保ち続けるため、後から流れてくる排泄物や他の紙類をせき止め、あっという間に頑固な詰まりを引き起こしてしまうのです。
例外に注意!「トイレに流せるペーパータオル」とは?
ごく一部の製品には「トイレに流せるペーパータオル」と表記されているものがあります。これは、トイレットペーパーと同じように水に溶けるように特殊加工された製品です。
ただし、ペーパータオルは厚みがあるため、一度に大量に流すと詰まりの原因になることがあります。「トイレに流せる」と書いてあっても、基本的には少量ずつ流すようにしましょう。
もしトイレが詰まってしまったら?
もし誤ってペーパータオルを流してトイレ詰まりを起こしてしまった場合、自力でできる応急処置を試してみましょう。
お湯を流す:50〜60℃の熱すぎないお湯を、便器の低い位置からゆっくりと注ぎ入れます。熱湯だと便器が割れることがあるので注意が必要です。
ラバーカップ(スッポン)を使う:便器の排水口に密着させて、奥に押し込むようにゆっくり押し込み、一気に引き抜く動作を繰り返します。
この時、勢いよく押し込むと、かえって奥に詰まりを押し込んでしまうことがあるので注意しましょう。
これらの方法で解決しない場合は、無理に自分で解決しようとせず、速やかに専門の業者に相談しましょう。
まとめ:ペーパータオルとトイレットペーパーの正しい使い分けを
ペーパータオルとトイレットペーパーは、その用途がまったく異なります。
ペーパータオルは、水に濡れても破れない丈夫さが必要な場面(台所での拭き掃除や、手を拭くとき)で使いましょう。
トイレットペーパーは、トイレでしか使わないようにしましょう。
正しい知識を持って使い分けることが、トイレ詰まりを予防する一番の対策です。